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現場ブログ
松島町│リフォーム詐欺に注意！厚型スレートの雨漏り調査報告

こんにちは。街の屋根屋さん仙台石巻店です。

今回は、松島町にある築45年のＳ様邸で、厚型スレート屋根からの雨漏りの点検・見積りのご依頼をいただきました。
実はこのお宅、過去に飛び込みの業者へ40万円を支払って修理を依頼したにも関わらず、雨漏りが止まらず、施工業者への連絡もつかず、困り果てていたそうです。

”屋根工事は信頼できる業者を選ぶことが何より大切”
そのことを強く感じた現場でした。

この記事では、現地調査の内容と今後の対策を写真付きで分かりやすくご紹介します。
また、リフォーム詐欺に遭わないための注意点についてもまとめました。

厚型スレート…セメントに砂を混ぜて厚みを持たせて瓦のように成形したもの。<昔はよく使われたが現在はほとんど製造されていない
飛び込み業者…事前連絡なしに突然訪問して工事を勧める業者

現地調査の内容

外観調査

北側が山に接しているS様邸

屋根の北側はすぐ木の茂った裏山になっており、木の枝が屋根に落下しやすい環境であることが一目でわかります。
以前、この枝が屋根に落ちて厚型スレートが割れてしまったのが雨漏りのきっかけでした。
立地条件が原因で厚型スレートが割れやすく、定期的な点検が必要です。

屋根裏調査

野地板に広がる雨染み、カビ

屋根裏を見ると野地板に黒ずんだ雨染みが広がっていました。長期間にわたり水分が浸入していたことを示しています。

こちらは野地板に白いカビが広がっています。
このままでは木材が腐食し、建物の強度そのものに悪影響を及ぼします。

野地板…屋根の土台になる板。ここが濡れると家全体の傷みに繋がる

屋根表面の調査

以前、施工した業者からは「厚型スレート割れのコーキング補修」と「防水シートの張り替え」を行ったと説明されたとのこと。
その施工を確認しながら屋根の表側を調査します。

コーキング…隙間を埋めるゴムのような材料で、応急処置として使われる。

① 破損した厚型スレートに中途半端な補修跡

厚型スレート屋根は、木の枝が落下したと思われる箇所に多数のヒビや割れが見つかりました。
このスレートの破損が雨漏りの根本的な原因ですが、それは数年前のコーキング補修で改善したはず…

しかし、厚型スレートが割れた箇所には、コーキングした形跡はなく、ペンキらしきものが中途半端に塗られていました。

一部はまったく手を付けずに放置されており、雨水を防げる状態ではありません。
まさに「手抜き工事」の例と言えます。

② 劣化して破れた防水シートがそのままの状態

厚型スレートを剥がして確認すると、防水シートは古いままで、張り替えられていませんでした。
本来40万円もかければ必須である「防水シートの張り替え」が行われていなかったのです。

防水シート（ルーフィング）…屋根材の下に敷くシートで、雨水が家の中に入らないようにする大事な層

防水シートが破れた箇所からは野地板が剥き出しになっていました。
ここから雨水が浸入しているため、厚型スレート表面だけでの処置では解決しない状態です。

現地調査で浮き彫りになった問題点

過去に支払われた40万円の工事内容は
「厚型スレート割れのコーキング」と
「北面の防水シートの張り替え」との説明だったそうです。

しかし今回の現地調査で、防水シートは張り替えられておらず、コーキングではなくペンキによる中途半端な施工でした。
施工内容と実際の作業に大きな剥離がある、典型的な悪質事例と判断しました。

雨漏り解消に向けた葺き替え工事のご提案

厚型スレートはすでに生産が終了しており、修理用の在庫もほとんどありません。
部分的補修では根本解決が難しいため葺き替え工事が最善の方法と考えます。
こちらの屋根は勾配が緩やかなので、金属屋根の立平葺きでの葺き替えを第一候補としてご提案します。

金属屋根は軽量で防水性能が高く、今後のメンテナンスも比較的容易です。
その中でも立平葺きは、棟から軒先まで長尺な1枚の板金を配置し固定していく造りで、施工性もメンテナンス性も良く、それでいて雨漏りに強いという非常にコストパフォーマンスに優れた屋根の葺き方です。

葺き替え…古い屋根材を全部はがして、新しい屋根材に替える工事
勾配…屋根の傾きのこと。勾配が緩いと水が流れにくくなる
立平葺き…屋根材を縦方向に並べて取り付ける施工方法。水はけが良く、雨漏りに強い

立平葺きについて詳しくはコチラ

➤立平葺きで雨漏りや地震に強い屋根へ！縦葺きのメリットとは↗

リフォーム詐欺に遭う前に知っておきたいこと

屋根工事は専門性が高く、急かされると判断を誤りやすい分野です。
以下のポイントを事前に押さえておくと被害を避けやすくなります。

１．突然の訪問営業や無料点検に注意
２．「今やらないと大変になる」と不安を煽る業者は疑う
３．必ず複数社で相見積りを取る
４．見積書は工事内容（範囲・材料・数量）まで明記してもらう
５．契約書や保証内容は書面で受け取り、内容を確認する
６．施工前に使用する材料の写真や仕様を確認する
７．前金を全額要求する業者は慎重に対応する（分割や完成後支払いが望ましい）
８．施工実績や地元での評判、連絡先（固定電話・住所）を確認する
９．工事中、写真で工程を記録してもらうよう依頼する
10．工事後すぐに雨漏りが直っているか確認し、アフター対応の約束を確認する

実際にS様は、飛び込みのリフォーム業者に「このままでは住めなくなりますよ」と強く言われ、大変不安になったそうです。ご近所から「やめた方がいい」と忠告を受けていたにもかかわらず、焦りから契約してしまったとのことでした。

屋根の点検商法やリフォーム詐欺についてはこちらの記事もご覧ください

➤大河原町│屋根の点検商法に注意！「お宅の瓦ズレてますよ」は嘘？実は異常なしだった実例↗
➤「瓦が浮いてます」「棟がズレてます」という屋根の点検商法にご注意！↗
➤屋根修理の詐欺、訪問営業に注意！多発する詐欺や悪徳業者への対処法↗
➤屋根の板金が浮いていると言われたら？するべき対策と注意事項↗

屋根工事は信頼できる業者選びが肝心！

今回の松島町Ｓ様邸の調査では、雨漏りの原因は「厚型スレートの割れ」と「劣化した防水シート」だと判明しました。
そして、過去に依頼されたリフォーム工事は、説明と実際の施工が一致しておらず（実際にはほとんど施工されておらず）、支払った金額に見合う施工が行われていないことが確認されました。

屋根工事は信頼できる業者選びと、書面での確認が何より大切です。

私たち街の屋根やさんは、安心して任せられる誠意ある会社であることを大切にしています。屋根に上がって撮影した写真を用いながら、劣化状況をわかりやすくご説明し、納得いただけるご提案を行います。

施工においても下地から仕上げまで丁寧に対応し、「任せてよかった」と思っていただけるよう心がけています。
松島町をはじめ宮城県全域での施工実績も豊富で、工事後のアフターフォローも万全です。
「困ったときにすぐ相談できる屋根工事のパートナー」として、末永くお付き合いできる体制を整えています。

雨漏りや業者選びでお困りの際、
「信頼できる業者に頼みたい」と思ったら、街の屋根屋さん仙台石巻店にご相談ください！