塩竃市 ラバーロック工法で施工した瓦屋根をガルバリウム鋼板屋根へ葺き替え工事（本体取り付けから完成まで）
2025.05.30
塩竈市にてラバーロック工法の誤った施工により雨漏りしているお客様のお宅を瓦からガルバリウム鋼板の屋根へ葺き替え工事をしました。前回は、瓦屋根を解体し下地作りまでの作業が終わりました。今回は新しい屋根材の取り付け作業になります。 前回までの様子・塩竈市 ラバーロック工法の誤った施工…
塩釜市 ラバーロック工法の誤った施工により雨漏り被害。瓦屋根からガルバリウム鋼板への葺き替え工事
塩釜市のお客様より「雨漏りしている」との問い合わせがありました。
現地に行き内部調査をしたところ、2階の天井のいたるところに雨漏りによるシミがありました。
次に屋根に上り状態を見てみると、屋根材は陶器瓦で、屋根全体には目立ったズレや割れなどの破損はみられませんでした。
しかし、瓦にはラバーロック工法が、施工されていました。
震災後、飛び込みのリフォーム業者に「瓦がズレ落ちそうだから、ラバーロック工法で工事をして瓦を固定したほうがいい」という提案をされ、工事をしたそうです。
塩竈市 屋根葺き替え,雪止め設置,雨樋交換
ビフォーアフター
工事基本情報
- 施工内容
- 屋根葺き替え,雪止め設置,雨樋交換
- 施工期間
- 3日間
- 使用材料
- ダンネツトップ4-1ワイド、カッパ23（改質アスファルトルーフィング）他
- 工事費用
- 80万円 ※足場代別途
お客様の屋根は瓦屋根で、遠目には非常にきれいな状態でした。
ひび割れや瓦のズレもなく、「これで雨漏り？」と一見思ってしまうほどでしたが、室内では確かに雨染みがあり、明らかな水の浸入が確認されていました。
ここで重要なのが、「屋根は外から見ただけでは状態がわからない」ということです。
とくに瓦屋根は、瓦そのものが丈夫で壊れにくいため、内部に問題があっても表面にはなかなか現れません。
調査を進めると、過去に「ラバーロック工法」という方法で補修されていた形跡がありました。
このラバーロック工法とは、瓦と瓦の隙間をシーリング材で埋めて固定する方法で、震災後などに瓦のズレ防止として一時的に使われることがある工法です。
ところが、このお宅では四辺すべてをシーリングでがっちり囲うという、正しくない施工がされていました。
しかし、全体をシーリングで密閉してしまうと、水の逃げ道がなくなってしまい、内部に溜まった雨水や湿気が排出されず下地材を傷めてしまいます。
さらに問題だったのが、シーリングの質でした。
本来塞ぐべき隙間にはシーリングが充填されておらず、逆に不要な部分が埋められていたため、水が入りやすく出られない状態でした。
この「水の出口がない」状態が、雨漏りの直接的な原因となっていました。
防水シートは、屋根の“最終防衛ライン”とも言える部分で、これが傷むと、内部への浸水を防げなくなります。
その他に軒先や袖部の木材を交換したり軒先唐草（カラーＧＬ鋼板0.35ｍｍ）など取り付けます。
今回は瓦から、軽量で耐久性の高い金属屋根材（ガルバリウム鋼板）へ変更しました。
ガルバリウム鋼板は、耐久性・防水性・メンテナンス性に優れており、地震にも強い素材です。
下地にしっかりと固定し、棟や軒先などの雨仕舞い（雨水の排水処理）も細部まで丁寧に仕上げました。
詳しくは、塩竃市 ラバーロック工法で施工した瓦屋根をガルバリウム鋼板屋根へ葺き替え工事（本体取り付けから完成まで）
雨樋も古く劣化しており、お客様の要望もありましたので屋根の葺き替え工事に合わせて、雨樋の交換も行いました。
雨樋は、屋根に降った雨水をスムーズに地面まで導くための重要な設備です。
ところが、長年にわたり風雨や日差しにさらされ続けると、変形・ひび割れ・サビ・落ち葉による詰まりなどの劣化が進み、機能が十分に果たせなくなります。このまま放置すると、外壁の劣化やカビの発生、雨漏りのリスクにもつながります。
葺き替え工事および雨樋の交換工事が無事に完了し、すべての作業が終了しました。
瓦屋根からガルバリウム鋼板屋根へと生まれ変わり、全体的にシャープで洗練された外観となりました。
また、雨樋も新しいものに取り替えたことで、雨水の排水機能が向上し、外壁や基礎部分への浸水リスクを軽減。安心してお過ごしいただける仕上がりとなっています。
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