石巻市南境にて、蔵の屋根に瓦桟を施工した後、三州陶器和瓦を平葺きしました。
こちらは築110年以上経つ蔵で、土瓦のズレが原因で雨漏りが起き、全体的な経年劣化もあるため、土瓦を三州陶器和瓦へと葺き替えることとなりました。
これまでの工事で、既存土瓦・下葺き材の解体、野地板の増し張り、改質アスファルトルーフィング施工までが完了しています。
~この現場のこれまでの工事ブログはこちら~
雨漏り調査の様子→『石巻市南境│築110年の蔵の土瓦屋根の雨漏り調査』
土瓦解体の様子→『石巻市南境│蔵の土瓦の解体(葺き替え工事①)』
野地板の解体・ルーフィングの様子→『石巻市南境│解体した蔵の野地板の増し張り・ルーフィング(葺き替え工事②)』
前回の工事では、ラーチ合板(構造用合板)を野地板に増し張りし、その上から改質アスファルトルーフィングを施工したところまで完了しました。
次は、この上に瓦桟を施工します。
※瓦桟とは…瓦の『引っ掛け桟工法』において、瓦がずり置いてこないように引っ掛けて固定するための木材のことです。この木材には防腐処理を施したものを使用します。
瓦桟は軒先と平行に、なおかつ垂直方向に等間隔に並ぶように、釘打ち機を使ってステンレス釘で固定します。
この間隔は瓦の働き寸法により異なりますが、和瓦の場合は235mm前後で設定します。
当店で使う瓦桟は、瓦の内部に浸入してしまった雨水を堰き止めずに逃すための「ウォーターホール」という穴をつけた瓦桟を使用し、排水対策をしております。
瓦桟の固定が完了したら、新しく葺き替える三州陶器和瓦を屋根の上にウィンチを使って荷上げし、軒から棟方向に平葺きを行います。
解体前の既存の土瓦は、瓦桟にただ引っ掛けてあるだけでしたが、今回は瓦桟に瓦を引っ掛けた上で、瓦桟に釘で固定し耐震・耐風性能を上げます。
固定のために使用する釘は、後々、錆びて(膨張するため)瓦の破損の原因とならないようにステンレス製の釘を使用します。
こちらの蔵は、これから棟を5段積む予定ですので、棟が5段の重さに耐えられるよう、強力棟AB-1受金具とボルトを設置して耐震対策をしておきます。
まずは瓦の平葺きの前に、棟部に強力棟AB1受金具を等間隔に固定しておきます。
棟際まで平葺きが
終わったら、最初に設置した受金具にボルトを固定します。今回は5段積用の180mmのボルトを使用しています。
このボルトを瓦の高さに合わせてねじ込み具合を微調整します。このボルトに後から棟瓦を支える鉄筋を銅線で固定するので、棟金具の強度が重要となります。
平葺きと棟金具の設置が完了しました。本日の工程はここまで。
次回は棟部にのし瓦と棟瓦、鬼瓦を施工して完了となります。
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